理ではなく利で動かす

先日の山本五十六さんの言葉ではないですが、人を動かすにはいくつか方法があります。その一つに利があるのではないでしょうか。利益を人に与えることをうまく使って行動変容することもできます。

以前、フィリピンで街の衛生状況が問題になったことがありました。日本ほどごみの分別や回収方法などがきちんとルール化されていないため、それぞれが勝手にごみを捨てるのです。その結果、街には悪臭が漂い害虫が増え病気が広がってしまいました。こうした状況を何とかしようと、日本からある会社の経営者がフィリピンを訪れます。その会社ではバクテリアを含んだ土を研究していて、その土が入ったごみ箱を開発したのです。そのごみ箱に生ごみを入れると一日後にはごみは土にかえってしまうというものでした。

彼はそのごみ箱を住民の人に紹介し、プレゼントします。それによって街がきれいになり、子供たちが安心して遊べるのなら喜んで提供しましょうと。フィリピンの人はもちろん大喜びです。これで街の環境問題が解決すると誰もが思いました。しかし、数か月たって彼がフィリピンを再訪した時、状況は何も変わっていなかったのです。このごみ箱を使えば町の環境問題は解決するという理屈はわかるのだけれども、結果的に聞いてみると・・・面倒だから適当に捨ててしまっているという人がほとんどでした。

生ごみを分解した土は非常に養分を多く含んでいるので、農業などで利用価値があります。そこで、その土を定期的に買い取り、その際にまた新しい土を提供するという仕組みを導入しました。すると、街から生ごみはぴたりと消えたのです。街がきれいになるということでは人を動かすことはできませんでしたが、各家庭の土を有償で回収する、つまり一人一人に利を与える仕組みにすることで社会を変革したと言えます。

教育方針

「やってみせ、言って聞かせて、させてみてほめてやらねば、人は動かじ」皆さんも一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。真珠湾攻撃の連合艦隊司令官として絶大なマネジメント力、求心力をもっていた山本五十六の名言として有名です。

まずは実際にやっているところを見せ、要点を伝える。そして同じようにやらせてみる。初めての結果は散々なものかもしれません。しかし、必ず良かったところもあるはずです。人を動かすには、褒めてあげることが大事だということですね。実はこの一文、あまり知られていないかもしれませんが、まだ続きがあります。

「話し合い 耳を傾け承認し 任せてやらねば人は育たず。やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば人は実らず」最初の一文は人を動かすことにフォーカスされていますが、全文を見ると、人を育てることを目的とした考え方になっていることがわかります。

人を育てるには、認めてあげて感謝する。そしてエージェントゲートの行動規範にもあるように、信頼して任せることがとても重要なのです。いつの時代でも人を育てる方法は不変です。

伝えることと伝わること

こちらのブログを書き始めて4か月ほどたちました。おかげさまで更新することが習慣化してきました。同じようなことばかり書いてますので、またその話かと思うことも多々あると思いますが。ものを伝えるには何度も愚直に同じ話を伝え続けることだと自分は信じているので今後も続けていきたいと考えています。

「伝える」と「伝わる」文字では真ん中の一文字が違うだけですが、内容は天と地ほどの差があります。伝えるのは発信側のことで、伝わるというのは受信側のことです。伝えたからと言って全部が伝わるわけではありません。いや、むしろほとんどの場合は伝わらないと考えてもいいのかもしれません。講演などをして「今日はよい話をありがとうございます。大変勉強になりました。」と言われたとしても・・・半年後に、その話の通りに実践している人が0だとしたら、私の話は何も伝わってはいなかったということになります。

その時に「話が理解できないレベルの人だったんだな」と思うのは簡単です。しかし、おおよそ伝わらない原因は伝える側の問題だと私は考えています。残念ながら人間というのはそれほど良くできていません。同じ話を何度も何度も繰り返しているうちに「またその話か、何度も懲りずによく話すな」というぐらいに耳にすることで、伝わることもあるのです。

ですから、私のブログでは同じような話が何度も何度も繰り返し出てきます。聞いたことあるよと思う方も大勢いらっしゃると思いますが・・・伝わることをゴールにしているのでそうなるとご理解ください。

良いことをしているからこそこだわるべきこと

私の友人にはNPOなどの活動をしている人間が多くいます。しかし、NPOは全体の8割が来駕赤字だと言われています。確かにどの組織もかなり経営は苦しく、継続していくのは難しいとよく聞きます。その理由は何なのでしょう?

もちろん、理由は複数あるのでしょうが・・・その一つに「善いことをしている充実感」があるのではないでしょうか?NPOはどの団体でも何かしら社会に貢献する組織であるはずです。しかし、そのまさによいことをしているという満足感が、もっと頑張らなくてはいけないという意識を減らしてしまうのです。「こんなに良いことをしているんだから、きっと神様が何とかしてくれるんじゃないか」というような思考停止が起こってしまうのです。

社会によいことをしているからこそ「もっと利益を出すにはどうしたらよいのか」「もっと多くの人に自分たちのことを認知してもらうにはどうしたらよいのか」を考えてもらいたいです。なぜなら、よいことをしている会社やよいことをしている人こそきちんと利益を出して儲かってもらわなくてはいけないからです。

ですからエージェントゲートは利益を出すことにこだわるのです。

ロールモデルを作り出す

エージェントゲートは一人一人が個性を発揮し、輝いて働く社会を実現することをビジョンに掲げています。一人一人が個性を発揮して働くというのはまだ少し夢物語(きれいごと)に聞こえてしまいます。年齢やジェンダー、障碍、国籍などにかかわらず個性が発揮できる職場ってどうすれば実現できるのでしょう?

私の親が新入社員として働いていたころ・・50年、60年前は仕事といえば男性だけの社会で女性が大学卒業後に会社を起業すると言っても「そんなことできる訳ない」という時代がありました。若い人は正直この時点でそんなことあったのですか?と思うかもしれません。今では考えられませんが、そんな時代があったのです。しかし、いまでは女性の起業家は当たり前のように存在します。それは女性起業家というロールモデルが存在するからです。

ロールモデルとは事例のことです。人間はそういう事例がないと、いままではたまたまそういう事例がなかった、とは認識せず、できないものだと考えてしまうことが多いです。女性で起業し成功している事例がないと、人はできないと思い込んでしまうということです。

つまり、「一人一人が個性を発揮し、輝いて働く社会を実現する」には私たち自身がそのロールモデルになることと、そういう会社を一つでも多く社会に創り出していくことが実現する近道だと考えています。

太陽と月

エージェントゲートの代表である緑川は太陽のような存在です。ものすごいエネルギーで200名以上の社員を牽引する存在です。そのエネルギーで大きな光を放ち周囲を照らします。私たち社員はその光で輝く月のような存在です。

太陽は自ら光を放ち輝きますが、月は自ら光ることはありません。太陽の光を受けて輝くだけです。しかし、明るいという字で分かるように社会を明るく照らすには太陽(日)だけでは不十分で月も必要なのです。むしろ、明るく輝くためには字の大きさでもわかるように太陽よりも月が大きな存在となるのです。目に見えるものと見えないもの・・人間でいえば体と心。目に見える体ではなく、見ることのできない心の部分が非常に大事なのです。

会社は社長のものだと思われがちですが、会社の中心人物は決して社長でも経営陣でもありません。その会社の光のもとは代表である社長であっても、会社が明るく光り輝くかどうかは社員によって決まるのです。緑川の光によって照らされるものこそが私たち社員の一人一人が持っている個性なのです。私の個性に彼の光が当たることで光り輝くのです。

エージェントゲートのビジョンである「一人一人が個性を発揮し、輝いて働く社会を実現する」とはそういう意味があるのです。

勘とはなにか

エージェントゲートの代表である緑川の能力の一つに「ビジネス的な勘の良さ」があげられます。このビジネスはうまくいきそうなのか、いきそうもないのか。非常に早い段階から調査資料や情報がなくてもほぼ直感で判断ができ、外れることはありません。

直感とは非言語的であり非論理的な存在です。「うまくいきそうだ」「うまくいかなそうだ」という理由は特にないのですから。なんとなくそう感じるということです。これは経営者の能力として非常に重要なものだと私は考えています。なぜならビジネスの世界には論理的に絶対にうまくいくことも、論理的に絶対にうまくいかないことも存在しないからです。経営者は非常にあいまいな世界での判断を求められるのです。

しかし、実はこの直感は何の根拠もなく感じるものではありません。多くのビジネスの成功や失敗を経験し、その体験や知識に裏打ちされているからこそ「なんとなく感じるもの」それこそがまさに直感なのです。経験豊富な消防士は煙や熱を感じなくても「なんか嫌な雰囲気」を感じたりするようです。この非論理的な特殊能力を経営者が持っているのかいないのかは、その会社がうまくいくのかいかないのかに大きく影響を与えるものだと私は考えます。

自分も彼の近くで多くを学び、そうした直感を身に付けていきたいと考えています。

優先順位

人生においても仕事においても優先順位はあります。適切な順位をつけていかないと後で後悔することになってしまいます。

ある大学の講義で有名な講義があります。先生は教壇にツボを置いて石を入れていきます。ぎりぎりまで入れて学生に聞きます。「このツボはいっぱいですか?」と 学生は「はい、いっぱいです」と答えますが・・今度は下から砂を取り出して隙間に入れ始めます。また、ぎりぎりまで入れて「このツボはいっぱいですか?」と聞きます。さすがに学生も気づいてきたのでしょう「いえ、まだいっぱいではありません」と答えます。先生は次に下から水を取り出し入れていきます。そして最後に「何が言いたいかわかりますか?」と問いかけます。

学生は「どんなに忙しいと思っても、隙間の時間はある。まだまだやれることがあるということでしょうか?」と答えます。しかし、先生の伝えたいことはそうではありません。ここで伝えたかったのは、先に大きな石を入れない限り後から入れることは絶対にできないということです。つまりこれは優先順位の話です。最も自分にとって大事なことを先に入れておかないと、小さなものを入れていった後ではその大事なものは二度と入れることができないということです。

自分にとって大きな石とは何なのか?そんな問いかけをたまにはする必要がありそうですね。

人の役に立つということ

以前、障碍者の方に向けたビジネスをしているとき、事故のために寝たきりになり、動くのは右手の指だけという方とお会いする機会がありました。彼は病院のベッドで寝たきりで、部屋には何もなく無機質な感じがしました。

初めてお会いした時に彼に質問しました。「私に何かできることはありませんか?」と・・・その時の返事に私はしばらく声も出せませんでした。彼は「私は自分では何もできません。食事をするのも、散歩をするのも、トイレに行くのも人の助けを借りないとできないのです。もう人に迷惑をかけてばかりで生きていきたくない。殺してもらえませんか。」と言いました。

自分の無力さを痛感しつつ、それでも何かできないものだろうかと考えました。彼はパソコンができました。そこで、ある会社の入力業務が仕事としてあったので彼にやってみませんか?と相談しました。最初は渋っていましたが、やってみるということになったのです。その後、無事に納品も終わったという報告もあり、何度か入力をお願いしていると聞きました。しばらくして、彼にまた会いに行きました。すると、いただいた給与で買ったのでしょう、部屋にはアイドルのポスターがあったり漫画があったり・・以前の無機質さはなくなり、人が暮らしている部屋という感じに変わっていました。

仕事をするということは、つまり誰かの役に立っているということです。彼はそれを体験したのでしょう。自分でも人の役に立てると。そして、こう言ったのです「仕事が楽しいです。もしかしたら、自分は今の仕事だけじゃなくまだまだできることがあるかもしれません」と・・・正直、鳥肌が立ちました。仕事を通じて人の役に立つというのはこれほど人に生きる勇気を与えるんだと。普段、意識しなくなってますが、私たちも働けることに感謝しなくてはいけませんね。

エージェントゲートは一人一人が個性を発揮し、輝いて働く社会を実現します。

安定した企業

安定した会社で働きたい。就活をしている学生さんやその両親からこんな言葉をよく聞きます。安定した会社ってなんでしょう?大企業が安定した会社なんでしょうか?上場している会社が安定した会社なのでしょうか?

大企業も倒産しないわけではありません。どんなに大きな船で安定していてもタイタニックは沈没しました。タイタニックは逆にそのあまりにも大きな船体に対して舵が小さすぎて、すぐに曲がることができず・・氷山にぶつかってしまったのです。企業でも同じではないでしょうか?あまりにも大きな企業だと、急に方向転換はできません。例えどんなにその進んでいる方向が間違いであっても。

私たち中小企業の方がそういう意味では安定した企業と言えるのかもしれません。つまり、環境の変化に応じて臨機応変に対応できる企業こそ安定しているということがいえそうです。つまり、謎解き問答のようですが、最も変化に富んで柔軟な会社こそが、最も安定している会社なのかもしれません。

エージェントゲートもそんな安定した会社を目指していきます。