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エクセルでプルダウンを連動させる方法|業務が効率化される時短術

エクセルにはさまざまな入力機能があります。中でも使い勝手がよく、色々な書類で使われるのが「プルダウンリスト」です。

前もって選択肢を用意しておき、ユーザーがセルをクリックした時に用意した選択肢を表示させて、入力ミスを防ぐ役割があります。

実は、このプルダウンリストは連動させることができ、業務を効率化するのにうってつけの機能です。

この記事では、エクセルでプルダウンを連動させる方法を解説します。便利な入力規則も解説するので、ぜひ参考にしてください。

エクセルでプルダウンを連動させる方法

まずは、プルダウンリストを作成する方法の復習から行い、その後にプルダウンを連動させる方法を解説します。

【復習】エクセルでプルダウンリストを作る方法

プルダウンリストは、都道府県、市区町村、商品カテゴリーといった、豊富な選択肢がある表を作る際に使える便利な機能です。ここでは作成方法を解説します。

データを入力したいセルを選んで「データ」タブへ移動し、「データの入力規則」を選択します。

「設定」の「入力値の種類」から、任意の入力値を選べるので、「リスト」を選択します。次に選択肢を何にするか決めますが、選択肢となる文字列が入ったセルを指定すれば設定完了です。カテゴリー(選択肢)となるセルを範囲選択すれば大丈夫です。ここではB12セルからB15セルとなります。

リストを設定したセルの横に表示されるボタンをクリックすると、設定した選択肢が表示されます。

また、リストの選択肢を設定する際は、セルを指定する以外にも文字列をカンマ区切りで入力する方法もあります。

データの入力規則画面までいき、種類から「元の値」という項目を指定する際、カンマ区切りでリストに表示する内容を記入すると、選択肢として記入した文字が表示されます。

連動するプルダウンリストの作り方

連動するプルダウンリストとは何かというと、都道府県を選ぶと、それに対応する市区町村が選べるようになる、部署を選ぶと、それぞれに配属されている社員名がわかるといった連動のことです。

リストから1つ選ぶと、またその次の選択肢が現れるため、入力ミスを減らして、作業効率も上げられます。覚えておいて損のない機能です。

ここでは、都道府県と市区町村の例を用いてINDIRECT関数を使う方法と、OFFSET関数とMATCH関数を使う方法を解説します。

INDIRECT関数を使う方法

まずは1つ目の選択肢となるセルの範囲をリスト登録しなければなりません。該当するセルを範囲選択して、「数式」タブの「名前の定義」を選択します。カテゴリー群のタイトルを付けることになるので、ここでは「都道府県」としておきましょう。

次に、市区町村名で「名前の定義」を行います。ここで登録する名前は、それぞれの都道府県です。都道府県の数だけ繰り返したら、名前の定義は完了です。

次は、実際にプルダウンリストを作成してみましょう。F12セルを選択した状態でデータの入力規則をクリック、入力値の内容を「=都道府県」とします。これで、都道府県を選ぶリストの作成は完了です。

次はいよいよINDIRECT関数が登場します。F13セルを選択して、データの入力規則から、リストを選択し、元の値に「=indirect(F12)」と指定しましょう。F12セルには都道府県のリストが入っています。

これにて設定は完了です。実際に都道府県を選択してみると、市区町村が表示されるようになりました。

OFFSET関数とMATCH関数を使う方法

INDIRECT関数を使う方法は、シンプルでわかりやすいものの、リストの内容が大量にある場合は、手間が増えてしまうのがデメリットです。そのような場合は、OFFSET関数とMATCH関数を使う方法を使うのがおすすめです。

エクセルの入力規則機能とは?

エクセルの入力規則機能は、プルダウンリストをはじめとした、入力内容に規則を設けて入力内容を制限する機能です。例えば、「整数」や「小数点数」といった入力規則を選ぶと、それ以外の入力を許可しなくなります。規則外の文字列が入力されると、エラーメッセージを表示して、入力内容を意図した範囲に制限できます。誤入力を防げるため、非常に便利な機能です。

入力規則を使うメリット

エクセルの入力規則機能を使うメリットは、ヒューマンエラーを減らせることです。ビジネスの場では、ミスのないことが当たり前なので、この機能は大いに役立ちます。

生年月日や入社年度などを管理する書類を想像してみると、年数なのに小数点が付くことはまずないですよね。特に関数は少しの誤入力でエラーが発生してしまう可能性があるため、ヒューマンエラーを減らせるのは、大変便利な機能なのです。

また、入力規則を使うと集計が楽になる点もメリットです。金額の表し方は人それぞれなので、表記の統一ができると、時短に繋がります。例えば「10,000円」を表現するだけでも、下記のようなバリエーションがあります。

・「10,000円」・「10,000円」・「10000円」・「1万円」・「1万円」・「¥10000」・「¥10,000」・「¥10000」・「¥10,000」

複数の店舗展開がある企業で、上記のようなバラつきがあると、担当者の集計が大変です。特に漢数字と算用数字が混ざってしまうと上手く計算ができません。そういった場合に表記を統一できると、集計作業が非常に楽になります。

また、入力規則を設定する際はエラーメッセージを表示できるため、入力内容の何がいけないのか、どのように修正すればいいのかをコントロールできます。

新入社員や中途社員のような、業務に慣れていない方がはじめて記入するシートでも、適切な入力方法がわかれば、受けるストレスの現象が見込まれるでしょう。指導する先輩社員が不在でも方向性がわかるため、リモートワークの増えた現代に最適な機能です。

入力規則の種類

入力規則には下記の8種類があります。それぞれの機能は異なる特徴をもっているので、順に見ていきましょう。

入力値の種類入力規則の特徴
すべての値入力制限をしないどのような値を入れても許可する
整数整数のみ入力を許可最小値と最大値を指定可能
小数点数整数と小数の入力を許可最小値と最大値を指定可能
リスト入力内容をリストで選択させる内容は既に記入されたセルを範囲選択するか、手作業で記入
日付日付のみ入力を許可開始日と終了日を指定可能
時刻時刻のみ入力を許可開始日と終了日を指定可能
文字列(長さ指定)入力できる文字数を制限最小値と最大値を指定可能
ユーザー設定ユーザーが自由に規則を設定する複数条件を指定する際に便利

すべての値

データの入力制限を設けない場合は、「すべての値」を選びます。とはいっても、デフォルトで選択される入力規則なので、意識的に使うことはほぼありません。主な使い方としては、入力規則の設定を間違えた際はバックスペースキーを押しても元に戻らないので、入力値の種類を「すべての値」にしてリセットするといったものがあります。

整数

これは名前の通り、整数以外の入力を許可しない入力規則です。整数なのでプラスもマイナスも入力できてしまいますが、最小値と最大値を自由に選択できるので、あらゆるケースに対応できます。入社年度や満年齢、通勤時間といった、整数だけを入力させたい場合に使える入力規則です。

小数点数

「小数点数」と聞くと、いったい何のことを指しているのだろうと思うかもしれません。これは、整数と小数を表示させたい場合に使う入力規則です。整数以外の回答も予想される場合は、基本的に小数点数を使います。小数点数は、整数と同様に、最小値と最大値を指定できます。

例えばテストの点数や平均点、中央値をまとめるようなワークシートを作る際は、小数点数が便利です。ひらがなや記号といった、予期せぬ文字列が混ざりこんでしまうと、SUM関数やAVERAGE関数などの計算に使う関数がエラーを起こしてしまいます。

リスト

上記で解説したように、リストは選択肢をあらかじめ入力してプルダウンリスト化する入力規則です。「元の値」にカンマ区切りで文字列を入力することで、どのような文字でも選択肢にできます。「Yes,No」「〇,×」「1,2,3」といった、よくアンケートやテストにありがちな項目を作成できます。

シートの製作者側からすれば誤入力を防げますし、記入者からすれば、自分で書く必要がなくなるため、大変便利な機能です。リストを連動させることで、さらにユーザビリティは向上します。リストの作り方を知っているだけで、入力が楽になる場面は多いので、ぜひ覚えてみましょう。

日付

エクセルシートの作成日や、更新日、出勤日といった、日付だけをセルに入力したい場合は、「日付」という入力規則を選ぶのがおすすめです。開始日と終了日のどちらも指定できるので、2021年度版、2022年度版といった書類のファイリングがしやすくなります。

時刻

出退勤の時間や休憩時間、残業時間といった時刻関係の情報をエクセルシートで管理する場合は、「時刻」という入力規則がおすすめです。開始時刻と終了時刻を指定できるため、現実的な値で記入しないとエラーが発生する仕組みになっています。

特に勤務時間を集計して給与計算をする事務や総務社員からすると、これらの項目の書式が統一されていると、スムーズに計算が行えるため、作業が大幅に効率化されます。

文字列(長さ指定)

こちらは、セルに入力できる文字数を制限できる入力規則です。「〇文字以上、〇文字以下で記述」といった項目に対応できる規則で、住所欄やアンケートなどに使われます。

ユーザー設定

ユーザー設定では、自分の思い描いた通りに入力規則を設定できます。これまで解説してきた入力規則は、最小値と最大値をのぞいて、複数の条件に対応していません。「◯◯かつ△△」といった規則を作りたい場合は、ユーザー設定が必要です。関数を使うことで、入力規則に複数の条件を付与できます。

メッセージの出し方

各入力規則共通で、ポップアップメッセージを表示できます。表示できるメッセージは、カーソルをセルに合わせた時に出力される「入力時メッセージ」と、入力規則に違反した時に出力される「エラーメッセージ」の2種類です。

例えば、会社の従業員の入社年度をまとめるシートを作る場合は、上記のような入力規則を作ってみましょう。

入力時のメッセージは、カーソルがセルに合うと自動表示されるため、文量を少なくするよう心がけましょう。ここでは「2000~2022」とします。

次にエラーメッセージの設定です。「停止」、「注意」、「情報」という3種類のスタイルがあり、見比べてみると下記のような違いがあります。

▼停止

▼注意

▼情報

どの表示でも、入力内容にエラーがあることは伝わるので、好きなスタイルを選びましょう。

まとめ

エクセルに搭載されている便利機能「プルダウンリスト」は、連動させることでさらなる業務効率化へ繋がります。表のデータ数が少なく、名前の定義に時間がかからない場合はINDIRECT関数、関数の記載をスッキリさせたい場合は、OFFSET関数とMATCH関数を使うのがおすすめです。

プルダウンリスト以外にも、データの入力規則にはさまざまなものがあるので、ぜひ色々なものを試してみてください。