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INT関数とは?ROUNDDOWN関数とTRUNC関数の違いをあわせてご紹介!

Excelでデータ入力をしている際に、整数だと思っていたけれど小数点を含む数字として処理・計算されてしまい、困ったことはありませんか?

意図しない結果が出ると、原因を探すのに時間を要してしまい作業効率が下がりますよね。

そんなときはExcelに、計算しようとしている数字は整数であることを認識させる必要があります。

そこで今回の記事では、指定値の小数値部分を切り捨てて整数にするためのINT関数をご紹介します。似たような機能をもつROUNDDOWN関数やTRUNC関数との違いも解説していくので、ぜひ参考にしてくださいね。

INT関数とは?

INT関数のはイント関数と読み、Integer(整数)の頭3文字を取っています。

指定された数値を最も近い整数に切り捨てる機能をもっており、構文は次の通りです。

INT(数値)

INT 関数の構成要素には次の引数があります。

数値    

必須入力項目で、切り捨てて整数にする実数を指定します。

使い方

具体的にExcelに入力することで、以下のような結果が表示されます。データが8.9のときについて、各数式と結果をみていきましょう。

=INT(8.9)

8.9 を切り捨てて整数にします。

結果は8。

=INT(-8.9)

-8.9 の負の数を切り捨て、0 から切り捨てます。

結果は-9。

=A2-INT(A2)

セル A2 に入力されている正の実数の小数部分だけを求めます。

結果は0.5。

実際にセルに入力した場合は下図のようになります。

INT関数で切り上げする方法

少し応用になりますが、INT関数で切り上げる方法について解説します。

INT関数はマイナス方向に切り捨てるので、引数がプラスであれば絶対値が小さくなるように処理され、引数がマイナスであれば絶対値が大きくなるように処理されます。なお、絶対値とは、0からどれだけ離れているかを表した数値のことで、方向は関係なく0からの距離とイメージしてください。

具体的には

-1.5から-2へ

0から遠ざかった=絶対値が大きくなった

1.5から1へ

0に近づいた=絶対値が小さくなった

この特徴を利用すれば、INT関数をマイナスにするだけで切り上げることができます。構文は次の通りです。

-INT(-引数)

引数をマイナスにして、INT関数もマイナスにします。引数をマイナスにすると結果もマイナスになってしまうため、INTの前にマイナスを付けて元に戻してください。

出典:【Excel関数】INT関数の使い方 2/2 応用編:小数点以下の端数切り上げ、四捨五入、整数の端数処理

INT関数とROUNDDOWN関数とTRUNC関数の違いとは?

INT関数は切り捨てて整数にする関数ですが、他に切り捨てができる「TRUNC関数」や「ROUNDDOWN関数」とは少し扱い方が違います。

たとえば、負の数(-12.345)をそれぞれ3つの関数で切り捨てると、INT関数だけ結果が違うのです。

TRUNC関数とROUNDDOWN関数は小数点以下を切り捨てるのに対して、INT関数は元の数値より小さい整数に切り捨てるのです。

そのため、「-12.345」は「-13」の方が小さい整数になるのでINT関数ではこのような結果となります。

ROUNDDOWN関数とは?

Excelで切り捨てに用いられる関数は様々ありますが、最もメジャーなのがROUNDDOWN関数です。

ROUNDDOWNとは、「端数を切り下げる、切り捨てる」という意味の「round down」を語源に持つ言葉。引数も2つしかありませんので、簡単に活用することができます。構文は次の通りです。

ROUNDDOWN(数値, 桁数)

ROUNDDOWN関数の構成要素には、次の引数があります。

数値

切り捨ての対象となる実数値を必ず指定してください。

桁数

数値を切り上げた結果の桁数を必ず指定してください。

ROUNDDOWN関数の使い方

INT関数と似たような機能をもつROUNDDOWN関数について詳しくみていきましょう。

ROUNDDOWN関数を使いこなすポイントは「桁数」の指定です。

たとえば、「12345.6789」という数値を小数点第一位までに切り下げる場合と整数に切り下げる場合をみてみましょう。

あるセルに小数点第一位で切り下げた結果を表示するには、「数値」に「12345.6789」が入力された「$B$3」と記載し、「桁数」には「C3」を入力しますよね。

するとD3セルには「12300」と表示されます。

つまり、「桁数を0にすると整数になる」ということ、それを基準に小数点は1、2、3…と増えていき、整数側にいくと-1、-2となっていくことを覚えておけばよいのです。

基本的な使い方は四捨五入のROUND関数と同じなので、後ほど解説していきますね。

まず、ここまでの内容をまとめると

ROUNDDOWN関数の機能はROUND関数に似ていますが、常に数値が切り捨てられる点が異なります。桁数に正の数を指定すると数値の小数点以下は指定した桁数の右側が切り捨てられます。桁数に0を指定すると数値は最も近い整数として切り捨てられます。桁数に負の数を指定すると、数値の小数点の左側の整数部分が切り捨てられます。

以上の4つが基本的な構文の仕様です。

引用:Microsoftサポート|ROUNDDOWN関数

TRUNC関数とは?

TRUNC関数とはトランク関数と読み、数値の小数部分を削除する関数です。

今回のテーマであるINT関数は、数値の小数部分の値に基づいて数値を最も近い整数に切り下ろします。そのため、INT関数とTRUNC関数は負の数を使用する場合にのみ使い方が異なります。たとえば、TRUNC(-4.3) は「 -4」を返しますが、「-5」は小さい数値なので、INT(-4.3) は 「-5」を返します。構文は次の通りです。

TRUNC(数値, [桁数])

TRUNC関数の構成要素には次の引数があります。

数値

小数部分を切り捨てる数値を必ず指定します。

桁数

切り捨てを行った後の桁数を任意で指定します。 桁数の既定値は 0 (ゼロ) です。

具体的にどのように結果が反映されるか、下の表で確認してみましょう。

関数の数式内容の意味結果
=TRUNC(8.9)8.9 の小数部を切り捨て、その整数部分を返します (8)8
=TRUNC(-8.9)負数の小数部を切り捨て、その整数部分を返します (-8)-8
=TRUNC(0.45)0 と 1 の間の数の小数部を切り捨て、その整数部分を返します (0)0

TRUNC関数の使い方

これまで説明した通り、TRUNC関数は数値を単純に切り捨てます。

たとえば、「=ROUNDDOWN(1.8,0)」や「=TRUNC(1.8)」は1となり、「=ROUNDDOWN(-1.8,0)」や「=TRUNC(-1.8)」は-1となります。

ROUNDDOWN関数はTRUNC関数と同じ働きを持っていますが、桁数を省略することはできないという違いがあるのです。

また、Excelには関数を指定するためのダイアログボックスがあるので、[関数の分類]で「すべて表示」を選択すると、すべての関数が[関数名]欄にABC順で表示されます。TRUNC関数を使いたいので、一覧から「TRUNC」を選択し、[OK]ボタンを押せばわざわざ手入力しなくて済みます。

四捨五入したいときはROUND関数を使おう

Excelでは端数をさまざまな関数で処理することができることが、おわかりいただけたかと思います。

その中でもROUND関数は四捨五入でもっとも活用される関数です。

続いては、ROUND関数についても詳しくお伝えしていきます。

ROUND関数とは、指定の数値を四捨五入するための関数です。ROUNDとは、「端数のない」という意味の「round」を語源に持つ言葉。

小数点以下の桁数が多い数値などを見やすくするために使用されています。ROUND関数では以下のように「数値」と「桁数」を引数として取り扱います。構文は次の通りです。

ROUND(数値, 桁数)

ROUND関数で指定する数値は、その名の通り四捨五入の対象となる数値です。

数式の中に数値を直接入力できます。また、数値を入力してあるセルを参照するかたちでも指定できます。

また、ROUND関数では対象の数値を四捨五入する桁数を指定できます。

桁数に正の整数を指定した場合、小数点以下で四捨五入が行われます。負の整数を入力すると、入力した数値の桁数で四捨五入されます。

ですから、それぞれ指定した桁数の下の桁が四捨五入されると考えればわかりやすいかもしれません。なお、桁数には0(ゼロ)を入力することも可能です。

0を桁数として入力した場合、数値に最も近い1桁の整数が表示されます。

出典:Microsoftサポート|ROUND関数

桁数の指定方法

四捨五入だけでなく、切り捨てや切り上げする対象の桁を「桁数」で指定します。

たとえば、ROUND関数の桁数に「2」を指定すると、小数点以下第3位が四捨五入されて、小数点以下第2位までの数値が計算結果になります。

また、桁数に負数を指定すると、整数部分が四捨五入、切り捨て、切り上げの対象になります。たとえば、ROUND関数の[桁数]に「-2」を指定すると、十の位が四捨五入されます。

数値指定する桁数処理をする桁の位表示される結果
1234.5673小数点第4位四捨五入:1234.567切り捨て:1234.567切り上げ:1234.567
1234.5672小数点第3位四捨五入:1234.57切り捨て:1234.56切り上げ:1234.57
1234.5671小数点第2位四捨五入:1234.6切り捨て:1234.5切り上げ:1234.6
1234.5670小数点第1位四捨五入:1235切り捨て:1234切り上げ:1235
1234.567-11の位四捨五入:1230切り捨て:1230切り上げ:1240
1234.567-210の位四捨五入:1200切り捨て:1200切り上げ:1300
1234.567-3100の位四捨五入:1000切り捨て:1000切り上げ:2000

あわせて読みたい|MOD関数とは?

最後に、割り算の余りを出す際に使うMOD関数についてお伝えしていきます。

MOD関数の読み方は「モッド」と読み、Modulusというアルファベット3文字から来ており、係数の意味を持ちます。構文は次の通りです。

MOD(数値, 除数)

MOD関数の構成要素には次の引数があります。

数値    

必須入力項目で、除算の分子となる数値を指定します。

除数

必須入力項目で、除算の分母となる数値を指定します。

使い方

除数に0を指定すると、エラー値である「 #DIV/0!」が返されます。

Excelには関数の挿入ダイアログと呼ばれるツールがあるので、MODと入力するだけでMOD関数を使用することができます。

そのため、割り算の余りを求めたいときの関数がどんな関数であったか忘れてしまった場合でも、関数の頭文字さえ思い出せれば関数の挿入を使うことでスムーズに関数を使うことができるのでおすすめです。

おまけ

また、割り算の余りではなく商を求めたい場合は、QUOTIENT関数を使用します。

QUOTIENTとは「クオーシェント」と呼び、数学では「商」という意味があります。

QUOTIENT関数を使って商をを求めたい場合の構文は次の通りです。

QUOTIENT(分子,分母)

まとめ

今回の記事ではINT関数の使い方や、数字の端数処理におすすめな関数をご紹介してきました。事務処理において、関数を使ってExcelの自動化を行えば、業務効率が大幅にアップするでしょう。たとえば、本記事で扱ったような小数点以下の切り上げ・切り下げ・四捨五入・端数処理などは、データ作成前に「数字をどのように扱うのか」といったルールとして決まっていることが多いです。

ですから、関数で自動化しておけばいちいち処理をする必要がなく、ミスも防ぐことができます。関数を使いこなすには多少の知識は必要ですが、計算式を覚えてしまえば手作業で入力するより迅速かつ正確に業務を行えるようになります。

今回紹介した内容を参考に、ぜひ明日からの業務に取り入れて行ってくださいね。