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「痛み入ります」は最大の感謝!その意味と使い方を解説

何かをしてもらった際に使う言葉として「お心遣い痛み入ります」というものがあるのをご存じですか。あるドラマの登場人物がよく言うセリフとしても「痛み入ります」は有名です。今回は「痛み入ります」の意味と、その使い方や言われた場合にどんな言葉を返せばいいのか、同じような意味の言葉としてどんなものがあるのか、「痛み入ります」を使うときの注意点など解説していきます。

「痛み入ります」の意味とは?

「痛み入ります」の意味

「痛み入ります」とは「痛み入る」という動詞と、丁寧語の「ます」を組み合わせた言葉です。

「痛み入る」とは「相手の手厚い配慮や好意などに対して、深く感じ入ること」「恐縮すること」を意味する言い回しです。「痛む」という言葉から何かマイナスなイメージがあるかもしれませんが、人から何かをされたときに本当に嬉しいと、逆に申し訳なく思って心が痛むことはありませんか。そうした気持ちを表したのが「痛み入る」という言葉です。また、「入る」という言葉があることで、本当に心の底まで深く気持ちが入っていることを表しています。

ざっくりとした意味としては「ありがとうございます」と同じ感謝を言葉です。

しかし「痛みを感じるほど」そして「心の奥底まで気持ちが深まっているほど」感謝しているという点が「痛み入ります」の最大の特徴です。

目上の人に使うべき?「痛み入ります」を使うときの注意点

①本当に深い感謝を感じるときに使う

「痛み入る」の意味からも分かる通り、深く感謝を感じた時に使います。

そのため常日頃、感謝を感じるときに「ありがとうございます!」と同じ感覚で、「痛み入ります!」と使うのは間違いです。こちらが恐縮してしまうほど、確実にありがたく思ったとき、助かったと思ったときに使うようにしましょう。

②言い方もセットで覚える

「痛み入ります」のポイントは「申し訳なさ」を感じているところです。

そのため軽い口調で「痛み入ります~」と言うと、逆にそう思っていないような、馬鹿にしているような感じに聞こえます。深く丁寧に申し訳なさそうに言うようにすると、真摯な気持ちが伝わってきます。

③皮肉の意味もある

深い感謝を表す「痛み入ります」ですが、実は皮肉を込めて言う場合もあります。

例えば、目上の人からアドバイスをもらったときに「そんなことわかってるよ」という気持ちを込めて「ご忠告痛み入ります」というと、言い方に気を付けないとやや皮肉が混じっているような感じになります。軽い雰囲気で「痛み入ります」というと皮肉に聞こえる場合もあるので注意しましょう。

④メールや手紙で使われることが多い

会話でも使われますが、どちらかというとメールや手紙で使うことが多いです。

口語の場合、言い方や表情、声のトーンなどを使えば様々な気持ちを表すことができますが、メールや手紙などの文語の場合は文字の情報しかありません。そのため感謝を深く表す方法として、この「痛み入ります」は便利なのです。感謝してもしきれない、申し訳ない気持ちも少しあるときには「痛み入ります」を使ってみてください。

⑤ビジネスシーンでは上司や取引先に使う

「痛み入ります」は同僚や部下に対して使うことはありません。上司や取引先に対して、無理をかけてしまったときや、色々な調整をお願いしたうえで何かが実現したときなどに使います。イメージとしては感謝しつつも申し訳ない気持ちが大きくて、こちらが下手に出ているような形です。

⑥文頭のクッション言葉にはならない

「恐れ入ります」と雰囲気が似ているため、「痛み入りますが、ご来店いただくことは可能でしょうか」のように、文頭につけてクッション言葉として使いたくなりますが、感謝を表す言葉であるため使えません。

「痛み入ります」の使い方

「痛み入ります」の基本の2つの使い方

「痛み入ります」を使うときのパターンは主に2つあります。

1つは「~してくださり、痛み入ります」という、相手がしてくれたことを述べて、それに対して痛み入りますと伝えるパターンです。もう1つは「ご親切」などの相手がしてくれたことを表す単語にプラスして「痛み入ります」を付けるパターンです。この場合は「ご親切痛み入ります」という言葉になります。

【例文】

①こちらからお願いしたにもかかわらず、社内で調整してくださり、痛み入ります。

②〇〇様のご親切、痛み入ります。

では、「単語」+「痛み入ります」の形でどのようなものがあるのか見ていきましょう。

①ご高配痛み入ります

「ご高配」とは、相手がしてくれる心配りや配慮を敬って表す言葉です。「ご高配」の「配」が配慮、それが「高」いというわけです。「痛み入ります」と合わせて使うことで、「あなたの心配りや配慮がとてもうれしく、大変ありがたく思っています」という意味になります。メールや手紙などの文語で使われ、ビジネスシーンの挨拶文でよく出てきます。また目上の人や取引先に向けて使うことが多いです。格式ばった表現のため、普段の生活で使うのではなく、節目の挨拶や取引先企業に向けた公式の書面で使うようにしましょう。

【例文】

・長らくの皆様からのご高配、誠に痛み入ります。

・わが社の事業につきまして格別のご高配を痛み入ります。

②ご厚情痛み入ります

「ご厚情」とは、厚い情け、心からの深い思いやりの気持ちを意味します。つまり「ご厚情痛み入ります」で、「相手からの心からの深い思いやりに感謝します」という意味です。上司などの目上の人や、取引先企業から何かしてもらって深く感謝しているときなどに使える言葉です。なお、「ご厚情」という言葉の中に「深い」「思いやり」の気持ちが入っているため、「深いご厚情」や「ご厚情の思いやり」と表現すると意味が重なってしまうので注意が必要です。

【例文】

・〇〇課長のご厚情痛み入ります。

・温かい励ましの言葉、ご厚情痛み入ります。

③お心遣い痛み入ります

「お心遣い」とは、言葉通り心配りや配慮、あれこれと気を配ることを意味します。「お心遣い痛み入ります」になることで、「相手からの心遣いに対して大変感謝しています」という意味になります。「お心遣い」という言葉が柔らかく上品であるため、直接言葉にして伝える口語向きの言葉です。ビジネス文書では「ご配慮」などのもう少し硬さのある言葉のほうがいいでしょう。ビジネスメールで柔らかい表現を出したいときには「お心遣い痛み入ります」が使えます。

ちなみに「お心遣い」はお見舞いやお祝いの金品を指すこともあります。そのため、何かのお祝いで金品をもらった際に「お心遣い痛み入ります」を使うことができます。

【例文】

・このようなお土産までいただきましてお心遣い痛み入ります。

・家族にも配慮していただき、〇〇様のお心遣い痛み入ります。

④ご忠告痛み入ります

「ご忠告」とは、真心を込めて相手の欠点や過ちを戒めさすという意味がある言葉です。ただし、欠点や過ちを戒める条件として、まだ公になっていない時点での誤りを指摘されたり、普段の悪い癖や欠点を上司に指摘されたりと、まだ大きな欠点になっていない、修正できる段階での指摘に限ります。大きなミスに対しては「忠告ありがとうございます」ではなく、謝罪が必要です。

ですから「ご忠告痛み入ります」は、目上の人や取引先から自分の欠点や過ちを指摘されたときに「至らない点を指摘していただいて本当にありがとうございます」という気持ちを表します。

【例文】

・〇〇部長のご忠告、痛み入ります。

・〇〇の件につきましてご忠告痛み入ります。今後はこのようなことがないよう、社員一同努めて参ります。

⑤お力添えいただき痛み入ります

「お力添え」とは、相手に対して力を貸すこと、援助を意味する言葉です。基本的に目上の人や取引先に援助してもらった際に、感謝を表す意味で「お力添えいただき痛み入ります」と使います。「痛み入ります」も同僚や部下には使いませんが、「お力添え」という言葉自体も目上の人に対して使う言葉なので、「お力添えいただき痛み入ります」は自分よりも上の立場の人に対して使うようにしましょう。

【例文】

・この度はお力添えいただき、誠に痛み入ります。

「痛み入ります」を言い換えたい!類語解説

「痛み入ります」の意味や使い方、使う際の注意点などがわかってきましたが、「痛み入ります」と同じような意味で他に使える言葉はどんなものがあるのか押さえていきましょう。

①恐れ入ります

「痛み入ります」と同じように、恐れを感じるほどにありがたいと思う気持ちを表す言葉です。感謝してもしきれない申し訳なさを「痛み」か「恐れ」で表すかの違いですね。しかし字面を比べると「恐れ入ります」のほうが、申し訳なさや恐縮する気持ちが強く出ます。

②恐縮です

「恐縮」とは、恐れて身がすくむことのほかに、相手の好意に対して申し訳なく思うことを意味する言葉です。感謝というよりも「申し訳なさ」が強いでしょう。相手に迷惑をかけた、負担をかけたと感じるときに言えるといいでしょう。

③かたじけなく存じます

「かたじけない」とは、自分が受けた恩恵に対して感謝の念でいっぱいになるさまを表す言葉です。また「存じます」は思う、考えるの謙譲語です。そのため「かたじけなく存じます」で「感謝の念をいっぱいに感じています」という意味になります。

④ありがたく存じます

「かたじけなく存じます」よりも、誰もがわかりやすい表現です。「ありがたいと思っています」を謙譲語にした形です。あまり使われていない言葉だと、相手によってはわかりにくくなってしまうので、感謝であることがすぐにわかる「ありがたく存じます」も覚えておくと便利です。

⑤深謝いたします

「深く感謝する」を意味する言葉です。ビジネスメールなどでよく使われるもので、「本当にありがとうございます」よりもフォーマルな響きになります。会話で使うとわかりにくいので、メールなどの文語で使うのがおすすめです。

⑥お心遣いに感謝いたします

「痛み入ります」を誰にでもわかりやすく表現すると、この言葉になります。「お心遣い」という言葉が上品で柔らかい印象があるので、声に出して伝えるときに使うのがおすすめです。相手によっては「痛み入ります」よりもストレートに気持ちが伝わるかもしれません。

どんな返しをしたらいい?「痛み入ります」への返し方

では、ビジネスシーンなどで「痛み入ります」と言われたときに、どんな言葉を返せばいいのでしょうか?

一番使える!「とんでもないことです」

「とんでもないことです」は「まったくそうではない」という意味で、感謝していると言う相手に対して軽く否定することで、謙遜する姿勢を示します。正しい言い方は「とんでもないことです」ですが、最近は「とんでもございません」など「こと」を抜く人が増え、間違いであるという指摘もありますが、文化審議会答申で問題ないことになっています。しかし「とんでもないことです」が一番正しい形であることは覚えておきましょう。

感謝は感謝で返す!「お役に立てて光栄です」

素直な気持ちを相手に伝えるのも、良い関係を築くうえでも大切です。素直に「ありがとうございます。お役に立ててよかったです」と伝えてみてはいかがでしょうか。他にも身近な人であれば「お気になさらず」と伝えたり、「こちらこそお気遣いいただきありがとうございます」と伝えることもできます。

「痛み入ります」の英語表現とは?

「痛み入ります」を英語で表現することはできるのでしょうか。

英語圏の文化では、日本のように謙遜する風潮はあまりないため、素直に感謝の気持ちを伝えることが大切です。丁寧に感謝を伝えるのであれば「Thank you so much.」、相手の心遣いに感謝を示したいときには「Thank you so much for your kindness.」になります。

まとめ

「痛み入ります」の意味や返し方、使うときの注意点や使い方などを解説してきましたが、いかがでしたか。感謝を表す言葉はたくさんありますが、申し訳なさも一緒に感じているのか、もしくは深く感謝しているのかなど、言葉によってそれが持つイメージや雰囲気が異なります。自分の気持ちはどれに当てはまるのか、また相手に対してどんなことを伝えたいのか考えながら、言葉を選んでいきましょう。