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総務部は仕事ができない部署?よく思われない理由を解説

総務部は会社の縁の下の力持ちと言えるポジションです。来客対応や書類作成など幅広い業務をこなします。そんな総務部ですが、仕事ができない人が配属される場所だと揶揄されることがあります。しかし、実際はそのようなことはありません。

この記事では、総務部がよく思われない理由と、転職の際のアピールポイントを解説します。総務部に勤めている方はもちろん、これから総務部を目指そうとしている就活・転職活動中の方も、ぜひ参考にしてください。

目次

総務部は仕事ができない部署というのは誤解

総務部は仕事ができないと思われることがありますが、実はそんなことはありません。総務の仕事は会社にとってなくてはならないものです。

総務部は浅く広く業務をこなす

後ほど詳しく解説しますが、総務部は来客対応、文書作成、イベントの企画・運営、備品管理といった浅く広い範囲の業務をこなします。技術職、営業職のように、専門分野をとことん突き詰めるわけではありません。幅広く業務をこなす分、専門性に欠ける総務部は「誰でもできる仕事」と揶揄されることがあります。しかし、総務は依頼する・されることが多いため、人当たりやコミュニケーションの部分が重要になってくる仕事です。単純作業が得意なロボットや、ビッグデータが必要な人工知能には、まだ総務の仕事が代替できません。

若い人が多く配属される

総務部には若い人が多く配属されることが多い部署です。浅く広く業務を経験できるため、会社全体のことを知るのに役立ちますし、未経験からでも始めやすい仕事だからです。中には若い人が多いから総務部は仕事ができないと評価されることがありますが、実際、若手社員は知識・技術の吸収量が多く、当初の期待以上の働きをしてくれることもあります。

社内業務は後回しにされることがある

総務の仕事は、社内に向けたものが多く、他部署に書類提出等を依頼しても後回しにされることがあります。外営業をはじめとした、外部の顧客と取引があると、どうしてもそちらが優先されてしまうのです。

総務で必要になるスキル・知識

ここでは、総務で働くために必要なスキル・知識を解説します。就活・転職で総務部を志望する方は、ぜひ参考にしてください。

最低限のPC操作能力(文書作成能力)

総務の仕事には、文書の作成があります。手書きのものもあれば、パソコンで文書を作成する場合もあり、現代日本で働くうえでパソコンの操作スキルは必須になっています。エクスプローラーやfinderのようなライブラリの仕組みがわかる。ワード、エクセル、パワポといったマイクロソフト製品が使いこなせるかどうかは、選考に関わる重要な項目です。もちろん入社後に研修を受ける場合もありますが、最初から知識・技術を有していると、即戦力として採用される可能性が高まります。

おすすめの資格

総務部に就職するのであれば、MOS(Microsoft Office Specialist)の資格は取得しておいて損はありません。MOSとは、マイクロソフト製品(Word、Excel、PowerPointなど)をどれだけ扱えるかを表す指標です。基本的な操作ができれば通常のMOSを、難しい上級者向けの操作ができる場合は、エキスパートという資格を取得できます。現代社会において、これらのマイクロソフト製品はどの会社でも使われるソフトなので、どの企業に就職しても活きやすいというメリットがあります。

受験する際は、Word2013、Word2016、Word2019といったバージョンごとに試験が分かれており、それぞれ出題される内容が異なるので、事前に確認しておきましょう。2013年の古いバージョンを取得してから、2016年、2019年と、新しいバージョンを取得していくと、知識をアップデートできる人だとポジティブに評価されます。

検索する力・聞く力

検索する力と聞く力も総務部に求められる能力です。広く浅く業務を覚えなければならないため、非常に多くの物事を体験して身に付けなければなりません。書類の郵送の仕方や、新規購入するコストパフォーマンスの良い備品探しといった物は検索する力が問われます。一方で、発注の仕方や議事録の作り方、勤怠の管理方法など、社内独自で定めている事柄は先輩社員に聞く必要があります。

調べ物と聞くバランスは、偏ることなくバランスを取らなければならないため、意識しておきましょう。

コミュニケーション能力

総務は仕事の関係で非常に多くの部署・人と関わるため、コミュニケーション能力が求められます。仕事を依頼する・依頼されるという、双方向に仕事のやりとりがあるため、ただ話せるだけではなくヒアリング力(傾聴力)も重要になってきます。

マルチタスクをこなす

総務は、来客・問い合わせ対応、備品管理からイベントの企画・運営など、複数のタスクが並行して振られることがあるため、マルチタスクが得意かどうかは重要な要素です。上司に相談してタスクの優先度付けが適切にできるかどうか、自分含め、さまざまな部署に課したタスクのスケジュール管理を行えるかも重要になります。

人のために働ける

総務の仕事は、会社の全体的なサポートであることから、縁の下の力持ちのようなポジションです。営業職のように自分の頑張りが数字として見える訳ではないので、やりがいを感じにくいと思う方は少なくありません。人前に出るより裏方のサポートに回りたい、人の役に立って感謝の言葉を受けるのをやりがいだと感じる方は、総務の仕事に向いていると言えます。

総務の仕事内容

ここでは、総務の仕事内容を解説していきます。就職活動・転職活動で総務を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

総務は会社の「モノ」を管理する

来客対応など、人との関わりもありますが、総務の主な仕事は、会社の「モノ」を管理して、全体的なサポートをすることです。順に見ていきましょう。

文書の管理・廃棄

発注書や契約書、会議の議事録といった文書の管理・ファイリング・廃棄は総務の仕事です。社内の多くの部署と交流があるため、いつ・どの部署から依頼されても、すぐに該当の書類を探せるように管理しなければなりません。また、自分が不在の時は他の社員が書類を探すことになるため、誰が手に取ってもわかりやすいように書類をフォルダ分けして保管する能力が求められます。

会社で必要な備品の管理

総務は会社の業務に必要な備品の管理・補充をします。いわゆる「モノ」に関する仕事です。オフィスには、ボールペンやホワイトボード、マーカーペン、コピー用紙、トナー、電球、掃除機、名刺といった備品が存在します。また、机や椅子のようなオフィス家具、コピー機、固定電話、デスクトップPCのような据え置き型家電のメンテナンス、ノートPC、携帯のような貸与品のメンテナンス・管理・補充なども総務の仕事です。

社内全体の備品を管理・補充するのは大変だと思うかもしれませんが、各部署に足りなくなる、故障した場合に申告してもらうことで、負担を大きく減らせます。特に、会社の規模が小さいと総務の作業を1人でこなさなければならない場合があるので、いかに作業を効率化できるかが重要です。

オフィス・建物の管理

総務部の「モノ」に関する仕事には、従業員の労働環境を整備する作業も含まれます。例えば、トイレなどの共用部の整備・点検や、防火活動、清掃作業などです。オフィスがビルの中に入っている場合は、それぞれのビルの規則を遵守するように徹底しなければなりません。社内周知も総務が率先して行う必要があります。清掃作業に関しては、外部の清掃会社と契約すれば委託できるので、会社の予算に応じて、自ら整備して回るか、業者に依頼するかを決められます。

もしも、会社が保養所を福利厚生施設として所有している場合は、そちらの施設の管理も総務が請け負うことになります。

社内・社外イベントの企画・運営

社内や社外で行われるイベントの企画・運営も総務の仕事です。社内イベントでいえば、入社式や内定式、社員旅行、納会キックオフミーティングなどが該当します。株主総会や交流会は社外イベントに該当します。年間イベントスケジュールの作成や、参加人数の調整、会場の予約、予算の作成、社内・社外の人へ向けた告知、議事録の作成、当日の案内・司会といった幅広い業務を通常の業務と並行して作業するため、繁忙期がある仕事といえます。

イレギュラー・トラブル対応

会社で働いていると、通常業務に加えて、イレギュラーな対応や、トラブルの対応をしなくてはいけない場合があります。クレーム対応や問い合わせ対応がその例です。それ以外では、社内や取引先といった社外の方の不幸も総務が対応する仕事です。電話応対は基本的に総務の仕事なので、電話の受け答え方も身に付けなければなりません。

総務は他部署とセットになることがある

社員数の少ない中小企業では、さまざまな部署が総務とセットでひとまとめになることがあります。例えば総務と人事がセットになる、総務と広報がセットになるといったケースです。大変そうに思えるかもしれませんが、それらの部署の知識もセットで身につくことは総務ならではの特徴です。

総務と人事の仕事がセットになると、採用説明会の開催や運営、新人教育、社員の評価制度改善、給与・税金の計算や社会保険といった労務関連の仕事を請け負うことがあります。総務部は会社の全体的なサポートをするため、担当する部署のない仕事も請け負うと考えておきましょう。

総務のキャリアパスの例

ここでは、総務の将来性やキャリアパスを解説します。現在総務として働いていて、将来どのようなキャリアを描くか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

総務のスペシャリスト

1つ目の選択肢は総務のスペシャリストです。コミュニケーションスキルに加えてマネジメントスキルを磨いていくと、総務のスペシャリストとして、会社に重宝される人材になれます。総務として行う事務作業は将来的にはAIに取って代わる可能性がありますが、コミュニケーション能力や機転が必須となるイレギュラー対応、イベントの企画・運営は、まだまだ人の手が必要です。総務を極めると会社を視野を広く見ることができ、会社全体のことを熟知しサポートできる人材として活躍できるので、ぜひ考えてみましょう。

他企業の総務部

もしも、今働いている会社の総務部で行う仕事がルーティーンになって成長が感じられなくなった際は、もっと仕事の裁量が大きい他社へ転職するのも選択肢のうちの1つです。ただ、総務としての実績・結果は数字で確認できず、効果的なアピールがしづらいので、日々どのようなことを考えて仕事をしていたのか、自分を総務として雇うと、どのようなメリットがあるのかをアピールしましょう。

まとめ

総務部は仕事ができないと思われがちですが、それは誤解です。総務は会社の縁の下の力持ちのようなポジションで、企業に欠かせない部署になります。割り振れる部署が存在しない仕事を請け負うため、評価を低く見積もる方もいますが、その分マニュアルにないイレギュラーな経験を多く積み、咄嗟の機転が利くコミュニケーション能力に優れた人材を目指せます。

人の役に立ちたい、裏方でサポートをすることにやりがいを感じる方は、総務部への就職を考えてみてはいかがでしょうか?

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