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使い方大丈夫?「まずはお礼まで」の意味と使い方講座

ビジネスシーンにおいてお礼を伝えることは大切です。「時間がないけれど…他のことも話したいけれど…とりあえずお礼を伝えたい!」というときに使われる「まずはお礼まで」という言葉。

今回は「まずはお礼まで」の正しい使い方や、他の言葉での言い換え方法を解説していきます。便利な言葉ではあるものの、実は使い方によっては目上の人や取引先に対して失礼な言い方になってしまうこともあるのです。正しい使い方ができるよう、押さえていきましょう。

「まずはお礼まで」の基本の意味とは?

「まずはお礼まで」というフレーズは、会話や文書の冒頭で感謝の意を表す際に用いられる表現です。この言葉を使うことで、受け取った助けやサービスに対して、礼儀正しく感謝を示すことができます。特にビジネスメールや公式の場で好印象を与えるために重宝されます。

では「まずはお礼まで」の用語を1つずつ確認して、意味をしっかりと押さえていきましょう。

「まずは」とは、副詞の「まず」を強めていう言い方です。

「まず」には次のような意味があります。

・はじめに、最初に、真っ先に

・とりあえず、ともかく、何はともあれ

・ある程度の確信をもって判断や見通しを述べるときに用いる、おおよそ、多分

今回の場合は「はじめに」「最初に」という意味での「まずは」になります。

また「お礼まで」の「まで」とは、それ以上には及ばず「お礼」のみに限られるという意味の「まで」です。「…だけ」と同じ役割です。多くの場合は「…までだ」や「…までさ」など断定の助動詞と一緒に使いますが、「まずはお礼まで」は断定の助動詞を使わない特異な例です。

つまり「まずはお礼まで」という言葉は、「真っ先にお礼を申し上げたくて連絡をしました」という意味合いで使われます。

目上の人には使わない?「まずはお礼まで」の使い方と注意点

①締めの言葉として使う

「まずはお礼まで」はビジネスメールや手紙などの締めの言葉としてよく使われます。

ビジネスに限らず、良い人間関係を構築するためには「お礼」はとても大切です。取引先企業に出向いてミーティングをおこなったり、オンラインでの会議に参加したりしますが、そのあとには必ず「お礼」の連絡をします。その際に「今後の流れや取引についてのお話もしたいですが、まずはお礼を申し上げたくて」という気持ちでメールを作り、最後の締めの言葉として「まずはお礼まで」を使います。

②本来はそのあと直接お礼をしに行く

「まずはお礼まで」という言葉を添えてメールや手紙を送った場合、本来はそのあと直接相手側に出向いてお礼をするのが一般的でした。しかしインターネットが発達し、直接対話することがそこまで重要視されなくなると、この慣例はなくなりつつあります。そのため現在では多くの場合、メールで「まずはお礼まで」という言葉と一緒に連絡をすれば十分という認識になっています。

③省略しない「まずはお礼まで申し上げます」がおすすめ

「まずはお礼まで」は厳密には「まずはお礼まで申し上げます」を省略した書き方です。

しかし「まずはお礼まで」という書き方でも、目上の人や取引先に対して失礼な書き方とはいえません。前述したように、「まずはお礼まで」は直接お礼に行く前に、いち早くお礼の連絡をしたいという気持ちから生まれた言葉です。インターネットが発達する前は手紙が連絡手段の主流だったわけですが、その際の手紙のマナーとして「要点を簡潔にまとめて短く伝える」というのがありました。そのため「まずはお礼まで申し上げます」の「申し上げます」が消えた「まずはお礼まで」という言い方が広まったのです。手紙のマナーにそって考えると「まずはお礼まで」は省略した言い方ではないといえるでしょう。

取引先からの迅速な対応に対するメール返信や、上司への報告書の冒頭に用いることで、尊敬と感謝の気持ちを形式的に表現することが可能です。

しかしながら、ビジネスメールなどで「まずはお礼まで」という締め方を見ると「フランクで失礼だな」と思う人も多いかもしれません。そのため、目上の人や取引先などに対して連絡をする際には「まずはお礼まで」よりも「まずはお礼まで申し上げます」や「まずはお礼申し上げます」のほうがおすすめです。

④人によっては「とりあえず感」が気になる人も

後日直接お礼に行くと伝えたうえでの「まずはお礼まで」なら問題ありませんが、メールのみでのお礼が主流になっている今、「まずはお礼まで」の言い方から「とりあえずお礼を言っておこう」「このメールでお礼を済ませておこう」という雰囲気が感じられるという人もいます。「まずは」に「とりあえず、何はともあれ、とにかく」というような意味合いがあることも1つの要因です。

そのため「まずはお礼まで」を使っていればいいというわけではないことを覚えておきましょう。言い方も様々にありますので、次に紹介する例文を参考にして相手に合わせた「まずはお礼まで」を使っていきましょう。

どうやって使われる?「まずはお礼まで」の例文

では実際にどんな形で「まずはお礼まで」が使われているのか見ていきましょう。

①親しい人・関係性のある人向け

親しい間柄の人や、ある程度関係性が構築されている人向けの「まずはお礼まで」の言い方は次のようなものがあります。

【例文】

・メールにてまずはお礼まで

・まずは書中にてお礼申し上げます

・本来は直接伺うべきところですが、まずはお礼まで

「メールにてまずはお礼まで」や「まずは書中にてお礼申し上げます」のように、何を持ってお礼とするのかを述べると少し丁寧な印象になります。この場合は「メールにて」「書中にて」お礼をすると伝えています。

また、お礼が本来は手紙やメールで間に合わせるものでなく、直接会ってするべきものだとということから「本来は直接伺うべきところですが」と言ってしまうのもアリです。こちらのほうが直接会わずにメールでお礼を伝える申し訳なさ、低姿勢な様子が伝わってきます。「まずはお礼まで」だと偉そう、とりあえずやってる感が出ると感じる人は、こちらの言い方がおすすめです。

②丁寧に対応したい人向け(敬語)

「まずはお礼まで」という表現は、敬語や丁寧な言葉遣いと組み合わせることで、より礼儀正しい印象を与えます。取引先や目上の人に対して最大限の敬意をもって「まずはお礼にて」を使いたい場合、次のようなものが挙げられます。

【例文】

・本来は直接伺ってお礼を申し上げるべきと存じますが、まずは書面をもってお礼申し上げます

・まずはお礼申し上げますとともに、御社のますますのご発展をお祈りいたします

「本来は直接伺ってお礼を申し上げるべきと存じますが、まずは書面をもってお礼申し上げます」は、①で挙げたような直接伺ってお礼を言えないことへの申し訳ない気持ち、何を持ってお礼とさせていただくのかを伝えた形です。最大限に丁寧な言い方なので、取引先や目上の人に宛てるときにぜひ使っていきましょう。

また、「まずはお礼まで」にプラスして、締めの言葉でよく使われる「御社のますますのご発展をお祈りいたします」を組み合わせて使うこともできます。よりビジネスシーンにぴったりなメールや手紙の締めの言葉になります。

③礼状やはがきでの対応

礼状やはがきでは、「まずはお礼まで」と記述することで、文書の冒頭を飾る丁寧な挨拶として機能します。結婚式のお礼やビジネスでの感謝を伝える場合など、さまざまなシチュエーションで使われ、受け取った側に温かい気持ちを伝えることができます。

「まずはお礼まで」の言い換え・7つの方法

①お礼にて失礼いたします

【例】メールにて申し訳ございませんがお礼にて失礼いたします

「こちらのメールをお礼とさせていただきます」の意味での「失礼いたします」です。

「お礼にて失礼いたします」だけだとわかりにくいので、必ず「メールにて申し訳ございませんが」といったような前置きをつけましょう。

②申し訳ございません

【例】本来なら伺ってお礼申し上げるべきところメールにて申し訳ございません

少しメールでお礼を伝えることに対しての謝罪も含まれている言葉です。

「まずはお礼まで」や「お礼にて失礼いたします」は、言葉を省略しすぎていたりと、慣れていないとすぐに意味が分からない人もいるかもしれません。「本来なら伺ってお礼申し上げるべきところメールにて申し訳ございません」であれば、意味も通っており、すぐに理解ができる言葉です。少し低姿勢でいきたいとき、諸事情で直接のお礼ができないときに謝罪をこめてお礼を言いたいときに使っていきましょう。

③早速お礼申し上げたくご連絡いたしました

「まずはお礼まで」の場合、「まずは」の部分で「最初に、はじめに」という意味での「まずは最初にお礼を申し上げます」なのか、「とりあえず、何はともあれ、とにかく」という意味での「とりあえずお礼申し上げます」なのか、人によって捉え方が異なります。

しかし「早速お礼申し上げたくご連絡いたしました」であれば、すぐにお礼の連絡をしたかった雰囲気が出ており相手に悪い印象を抱かせません。なお、「まずはお礼まで」はメールや手紙の締めの言葉ですが、「早速お礼申し上げたくご連絡いたしました」はメールや手紙の初めに書く言葉になります。

④まずは心よりお礼申し上げます

「まずは」という言葉が入っているものの、「~まで」で終わらないことから、ストレートに「はじめに、最初に」という意味の「まずは」であることがわかります。また「心よりお礼申し上げます」という最大限のお礼の伝え方が印象の良いです。「まずはお礼まで」や「まずはお礼まで申し上げます」が少し受け入れられないときには、ぜひ使ってほしい言葉の1つです。

⑤取り急ぎお礼まで

「まずはお礼まで」と同じような形で使われることが多いのが「取り急ぎお礼まで」です。

しかし、お礼をする際には避けたほうがいい言葉でもあります。

「取り急ぎ」とは「急ぐ」を強めていう「取り急ぐ」の連用形で、副詞的に使います。つまり「取り急ぎお礼まで」は「急いでおり時間がありませんが、とりあえずお礼だけでも先に失礼します」という意味になります。急いで相手に送る文章であるため、お礼以外の用件はあまり書かないのが通例です。

特に問題がなさそうにも聞こえますが、まずお礼は時間をきちんととっておこなうべきものです。そのため「お礼をするための時間も取れない」という態度があらわになっている部分が引っ掛かります。また、あえて「取り急ぎ」という言葉を使っていることから、自分が忙しいことを相手にアピールしているようにも聞こえてしまいます。

これらの点から「取り急ぎお礼まで」は取引先、目上の人問わず、すべての相手に対してあまり使わないほうがいいでしょう。やはりお礼は「取り急ぎ」でするものではなく、「真っ先に」「すぐに」の意味を込めた言葉と一緒に送ると良いです。

もし「取り急ぎお礼まで」を使う場合は、後日改めてお礼を伝えるメールを送ったり、直接お礼を伝えるようにしましょう。

⑥略儀ではございますが、まずはメールにてお礼を申し上げます

「略儀」とは「略式」と同じで、正式な手続きを省略して簡単にしたやり方という意味です。つまり本来は直接会ってお礼を言うところ、メールという簡単におこなえる方法でお礼を伝えることを指しています。「本来伺ってお礼申し上げるところ」という言葉が「略儀ではございますが」になっています。

硬い印象のある言葉であるため、フォーマルなビジネスシーンでよく使われます。きちんとした印象をつけたいときに使える言葉です。

⑦まずはお礼かたがたご報告させていただきます

「かたがた」とは前後にある動詞を兼ねて行うことを意味する言葉です。

「…をかねて」「…のついでに」「…がてら」と言い換えれます。「お礼かたがたご報告」であれば「お礼も兼ねてご報告」、「ご挨拶かたがたお礼まで」であれば「ご挨拶もかねてお礼する」ということです。お礼と一緒に何かの報告や挨拶があるときに使えるでしょう。

英語でどういう?「まずはお礼まで」の英語表現

「まずはお礼まで」という短い7文字には、「本来は直接伺ってお礼をするところではあるけれど、真っ先にお礼を申し上げたくてすぐに連絡をしました」という意味が込められています。直接的に言葉にせず伝えるところが、何とも日本語らしいです。

しかし英語圏では考えていることをはっきりと伝える文化があるため、「まずはお礼まで」に該当するような言葉がありません。また、「短い時間と短い言葉でお礼を伝えてごめんね」というニュアンスを伝えると弱々しい感じが出たり、「なんで謝っているの?」という風に捉えられることが多いようです。そのため、お礼を言うのであれば堂々と伝えるのが一番いいでしょう。

しかし「とりあえず簡潔に伝えたい」「できるだけ早く伝えたほうがいいと判断して」といった意味での言葉はあります。

・Excuse the brevity of this note.

→取り急ぎ、用件のみにて失礼します

・Let this brief note be an expression of my thanks.

→取り急ぎ、お礼まで

・Excuse the brevity of this note. I thought it best to inform you promptly of the situation.

→取り急ぎ、本件簡単ではございますが、ご連絡申し上げます

まとめ

「まずはお礼まで」について、その意味や使い方、同じような意味の言い換えの言葉などを解説してきましたが、いかがでしたか。メールや手紙の締めの言葉として使われることが多く、取引先などに対しては「まずはお礼まで申し上げます」と言ったほうがいいことがわかりました。ビジネスシーンでは特に「お礼」のスピード感が大切です。今後も良い関係性を続けられるよう「まずはお礼まで」を使って、コミュニケーションを取っていきましょう。