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エクセルでセルに色を付ける方法|条件付き書式で思い通りにカスタマイズ

表計算、文章の入力、図表の作成など、エクセルにはさまざまな利用方法があります。データだらけのシートは見にくいファイルになってしまいますが、簡単なポイントに注意すれば視認性を大きく向上できます。それは複数の色を使ってメリハリを付けることです。

この記事では、エクセルでセルに色を付けられるものを解説します。セル以外にもフォントに色を付ける方法や、条件付きの書式設定で任意の色を付ける方法、特定の曜日に色を付ける方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

エクセルで色を付けられるもの

エクセルにおける「色」は視認性を上げるための重要な要素です。色を効果的に使うことで、素早く欲しい情報を見つけられるようになります。エクセルで色を付けられるのはセルとフォントの2つです。

セル

エクセルではセルの塗りつぶしをすることで色を付けられます。強調表現はもちろん、色の付いたセルと色のないセルを交互に繰り返すことで、視認性の高い表を作成できます。

セルに色を付けるにはツールバーを使うか右クリックです。色を付けたいセルを選択した状態で、画面上部のツールバーにあるバケツマークの塗りつぶしボタンを押してみましょう。既にセットアップされた色か、自分の好きなように色の明度を上げ下げして塗りつぶす色を作成できます。塗りつぶしといっても文字を塗りつぶすわけではありません。あくまで文字の背面が塗りつぶされるイメージです。

フォント

エクセルは文字フォントの装飾も可能です。文字全体はもちろん、好きな文字だけ色を付けられます。表現の自由度が高いです。例えば下記のカレンダーのような画面では、平日は黒色の文字を使用して、土曜を青色、日曜を赤色、といった装飾ができます。

条件付き書式の使い方

エクセルには条件付き書式という便利な機能があります。関数を使って、任意の条件を設定し、文字の装飾が可能です。例えば、選択した範囲の中で最も大きな数値を持つセルを赤色で装飾する、文字列を検索して、土曜日を青、日曜日を赤色に装飾するといった自由な表現ができます。

条件付き書式を使うには、関数の知識も必要なので、関数の説明も交えながら、使い方を見ていきましょう。

【WEEKDAY関数で特定の曜日に色を付ける】

エクセルは、計算やグラフを作成する以外にも、名簿やカレンダー、イベントスケジュールといった表を作成できます。カレンダーを作る際、白黒だと見栄えが悪く、視認性の悪いものが出来上がってしまいます。視認性を上げるにはどうすれば良いでしょうか?

おすすめなのは土曜日や日曜、祝日に色を付ける方法です。手作業で色を付けていたら途方もない作業量が必要ですが、こういった場合に使える便利な関数はないのでしょうか?

WEEKDAY関数を使えば、上記の問題は解決します。

条件付き書式とWEEKDAY関数で曜日に色を付ける

特定の曜日に色を付けるには、条件付き書式とWEEKDAY関数を組み合わせます。条件付き書式とは、セルに特殊な書式を設定するものです。ホームタブの条件付き書式というボタンをクリックすると、さまざまな項目が出てきます。

条件付き書式を記述する際は、ほとんどの場合数式を使わなければなりません。大なり小なりで簡単に表せる数式もあれば、関数を使用した難しい数式もあります。

今回のケースでは、「もし土曜日なら青色」「もし日曜日なら赤色」といった条件で書式設定をしたいので、エクセルの知識がある方はIF関数で実現できるのではないかと思うでしょう。IF関数でも実現はできますが、さまざまな表示方法がある曜日を表示するのには向きません。

例えば、土曜日は土曜、(土)、Saturday、Sat、(Sat)といったさまざまな表現方法があり、人によって表現の仕方が異なります。

IF関数で数式を作る際、文字列が一致しなければならないので、考えられる表示方法をすべて数式に組み込まなければなりません。そこで役立つのがWEEKDAY関数です。

WEEKDAY(ウィークデイ)関数とは

WEEKDAY関数とは、日付が入力されたセルを参照先のセルに指定して、曜日を取得する関数です。少し複雑なのが、曜日を取得する一方で表示するのは対応する返り値(戻り値)である点です。1や2といった返り値を出力するので、複雑で難しいと考えてしまいます。

しかし、返り値の仕組みさえわかってしまえば非常に応用が効く関数なので、ここで引数の仕組みや使い方を理解しておきましょう。

WEEKDAY関数の数式

WEEKDAY関数は、下記の数式で表現されます。

 

=WEEKDAY(シリアル値,週の基準)

第1引数のシリアル値、第2引数の週の基準、ともに一目見ただけでは意味がわかりませんよね。順に解説していきます。

まずシリアル値とは、簡単にいえば参照先のセルのことです。ただし、日付が記入されたセルを指定する必要があり、セルに日付が入っていないと正しい挙動をしてくれません。「A6」や「D2」といった、セル番地が第1引数に入るので、単純に日付の入ったセルだと覚えれば、そこまで難しく感じることはないです。指定する時もセル番地をクリックするだけで第1引数の入力は完了です。

次に第2引数「週の基準」ですが、かなり複雑なので、WEEKDAY関数に苦手意識を持つ方の多くはここでつまづきます。WEEKDAY関数では、1週間が月曜日から始まるパターンや火曜日から始まるパターンなど、いくつものパターンに分かれており、週の基準とは、そのパターンの値を指しています。

「1週間は7日だから、7パターンか」と決めつけてはいけません。実は、10パターン基準があり、これがWEEKDAY関数が複雑だと言われる要因です。下記に10通りのパターンをリストアップしました。ぜひ参考にしてください。

週の基準(週のパターン)週の始まり・週の終わり返り値
1または省略日曜始まり土曜終わり
(WEEKDAY関数を使う際に週の基準を省略すると、この返り値が返される)
日曜:1 月曜:2火曜:3 水曜:4木曜:5 金曜:6 土曜:7
2月曜始まり日曜終わり
(返り値は1から7)
月曜:1 火曜:2 水曜:3 木曜:4金曜:5 土曜:6 日曜:7 
3月曜始まり日曜終わり
(返り値は0から6)
月曜:1 火曜:2 水曜:3 木曜:4 金曜:5 土曜:6 日曜:7 
11月曜始まり日曜終わり(パターン2と同じ)月曜:1 火曜:2 水曜:3 木曜:4 金曜:5 土曜:6 日曜:7 
12火曜始まり月曜終わり火曜:1 水曜:2 木曜:3 金曜:4 土曜:5 日曜:6 月曜:7 
13水曜始まり火曜終わり水曜:1 木曜:2 金曜:3 土曜:4 日曜:5 月曜:6 火曜:7 
14木曜始まり水曜終わり木曜:1 金曜:2 土曜:3 日曜:4 月曜:5 火曜:6 水曜:7 
15金曜始まり木曜終わり金曜:1 土曜:2 日曜:3 月曜:4 火曜:5 水曜:6 木曜:7 
16土曜始まり金曜終わり土曜:1 日曜:2 月曜:3 火曜:4 水曜:5 木曜:6 金曜:7 
17日曜始まり土曜終わり(パターン1と同じ)日曜:1 月曜:2 火曜:3 水曜:4 木曜:5 金曜:6 土曜:7 

上記の表の通り、1週間が何曜日から始まるかで、返り値が変化します。週の基準に「1」を指定してWEEKDAY関数を使う場合、日付をもとに取得した曜日が月曜日だった時は返り値「2」が出力される仕組みです。一方、週の基準に「16」を指定すると、月曜日は「3」という返り値になり、同じ月曜日でも週の基準によって返り値はズレていきます。

ちなみにパターン2と11は月曜日から始まり、月曜日の返り値「1」で同じ内容を指しているのでどちらを使っても構いません。しかし、パターン3は月曜スタートですが、月曜日の返り値は「0」です。パターン3だけは区別して考えましょう。また、第1引数のシリアル値と違って、週の基準は省略可能です。省略した場合、パターン1の日曜始まりになります。

おすすめなのは週の基準を「1」にするか、省略することです。カレンダーは日曜始まりのパターンが多く、すんなりと覚えやすいからです。カレンダーやスケジュールを作成する中で、水曜始まりや土曜始まりのものを作ることはまずないので、パターン「1」をしっかり覚えておきましょう。

特定の曜日に色を付ける

WEEKDAY関数の概要がわかったところで、実際に条件付き書式と組み合わせてみましょう。まずは下記のような表を用意します。

日付と曜日、WEEKDAY関数を使った結果の返り値がそれぞれ入力されています。WEEKDAY関数で使った数式はE列に表示していますので、真似る際に参考にしてください。

まずは見出しを除く表全体を範囲選択します。ここではB3セルからD15までです。ホームタブの「条件付き書式」から「新しいルール」を選択します。ちなみにルールは1回の設定で1つしか書式を変更できないので、一気に赤色と青色への変更はできません。

日曜日を赤色にするルール、土曜日を青色にするルールを順に作成していきます。まずは日曜日を赤色に変えるルールを作りましょう。

下記のような書式設定画面に遷移するので、項目の一番下にある選択肢「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックします。

「次の数式を満たす場合に値を書式設定」という表示を見つけたら、その下のボックスに下記の数式を入れましょう。

今回のケースでは、週の基準を1(日曜始まり)にしました。返り値が1になったらという数式を記入したいので、数式は下記のようになります。

=WEEKDAY($B3,1)=1

次に画面右下の書式を選択して、フォントタブから文字色を赤に変えましょう。OKをクリックしたら、表の日曜日に該当する行が赤色に変わっています。

次に、土曜日の行を青色に変えてみましょう。手順は日曜日を赤色にした時と同じです。B3からD15までを範囲選択して、ホームタブの条件付き書式から「新しいルール」を選びます。

先ほど同様、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックして、WEEKDAY関数の数式を入力します。ただし今度は土曜日を青色にしたいので、週の基準を「1」にした場合、返り値が7になります。数式は下記のようになります。

=WEEKDAY($B3,1)=7

フォントタブを開いたら、文字の色を青に変えてみましょう。OKをクリックすると、表の土曜日に当たる行が青色に変わります。

【祝日に曜日に色を付けたい場合は?】

祝日にも色を付ける場合、WEEKDAY関数ではなくISTEXT(イズテキスト)関数を使います。WEEKDAY関数は曜日の返り値を出力する関数なので、曜日がバラバラにやってくる祝日は表せないからです。

ISTEXT関数は、引数に文字列があるか判別して、文字列だったらTRUEを返すだけの関数です。しかし、条件付き書式はTRUEを返した時にフォントを変更するので、シンプルながら、やりたいことを実現できます。

まずは祝日の列を作り、祝日にあたる日に、祝日の名前を記入します。文字列なら何でも良いので、丸のような記号でも構いません。次にB3セルからD12セルまでを範囲選択して新たな書式ルールを作成します。

数式は=ISTEXT($D3)となります。フォントの色は緑を選択して、OKをクリックすると、祝日のある行だけフォントが緑に変わりました。

まとめ

エクセルで色を付けると、視認性が大きく向上して表のクオリティが高くなります。色を付けるには、セルを塗りつぶすかフォントの色の変更です。いずれも直感的に作業できます。条件付き書式と組み合わせることで、特定の条件に当てはまった場合に任意の色を付けられます。例えば、土曜日に青色、日曜日に赤色を付けるといったことが可能になるので、ぜひ覚えてみてください。